物わかりの良い父親と不登校の子どもの関係がギクシャクする2つの理由

親の対応や反応

不登校の子を持つお父さんの中には、非常に物わかりが良く、決して責めたり叱ったりせず、
不登校を受け入れているという人もいます。

それなら子どもとの関係もさぞかし良いのでは・・・と思いがちですが、
意外にもそうでないことが多いです。
母親よりもよっぽど不登校について理解を示し、優しいお父さんなのに、なぜ?

少なくとも2つの理由が考えられます。事例を通してご紹介していきます。

申し訳ないという気持ち

ある女の子は、小学生のうちは非常に父親と仲が良く、何でも話す間柄でした。
ところが中学に上がり不登校になると、
手のひらを返したように父親と口を利かなくなったそうです。
その子が引きこもっていた約三年間、まともに話すことができませんでした。

その時期が終わると、また三年前に戻ったかのように
親しげに会話ができるようになったのです。
娘が父親と話さなくなった、直接の原因は思い当たりません。

ただ、可能性として、自分をかわいがってくれたお父さんに申し訳ない、
合わせる顔がないと感じていたことが考えられます。

お父さんが好きで、大切で、傷つけたくないからこそ顔を見られなくなってしまった、というわけです。
そう言う理由でコミュニケーションが取れなくなることもあるんですね。

父親を通して「社会」を感じてしまう

また別の大学生の息子を持つ父親も、子どものひきこもりを責めるようなことはなく、
自分は必死に働いてお金を稼いでいました。

しかし、その息子の態度がドンドン悪くなり、
やがて「あいつのおかげでオレはこんな人間になった」と言い出し、
ついに父親は別にアパートを借りて生活せざるを得なくなりました。
このケースも、実際のところはわかりません。

しかし、その息子が父親の背中を通して「社会」を感じ、
いつか自分もこうならなければならない、
というプレッシャーを感じていた可能性があります。

父親の顔を見るたびに、ふがいない自分を痛感し、
その重荷が積み重なって父親への憎悪・拒否となって現れてきたのではないでしょうか。

母親とは感情表出の方法が違う父親

母親は、ギュッと子供を抱きしめてスキンシップを取ることができますが、
日本の父親はなかなかそういうコミュニケーションは取れません。

母親よりも距離を置いて子どもと接する傾向が強いです。
それだけに、父親が不登校・引きこもりの子どもと接するのは
非常に難しくなることが多いと言えます。

しかし、いつか父親の思いも子どもに伝わります。
そのことを信じて不登校の子どもを受け入れ、理解を示し続けてあげることが大切ですね。

タイトルとURLをコピーしました