子どもの一人が不登校であることには対応できても、
さすがに二人三人となると親の負担はかなり大きくなります。
対応すべき対象が増える、ということもそうですが、
一人が不登校になったのなら『いろいろな要素が絡んでそうなってしまったのだろう』
と思えるところを、
他にも同じ状況の子どもがいると『私の育て方が悪いのか?不登校になる“家系”なのか??』
と自分を責めてしまうゆえに、苦しみが倍増する父親・母親がいます。
しかし、なぜ兄弟に影響して不登校の連鎖が起きるかを考えると、
自分を責める必要はないことがわかります。
不登校が兄弟に影響して連鎖する理由
特に上の子ども(兄・姉)の不登校を見て、
下の子ども(弟・妹)も影響受けて不登校になるというケースが多いです。
これは、前述の通り遺伝や育ちというよりも
『これでいいんだ』『こういう方法(生き方)もあるのだ』
と兄弟姉妹が学習してしまうことが主な原因です。
子どもたちは「学校に行くことが正しいこと、善だ」と思っていますから、
最初はお兄ちゃんお姉ちゃんのことを「悪い人だ」と感じますし、
やがて自分が学校に行きたくない何らかの壁にぶつかると、
容易に「自分も休みたい、学校行きたくない」となるわけです。
兄弟に不登校を影響させない、連鎖をストップする方法とは?
人間は本来弱い存在ですから、自然な流れに任せれば
不登校の兄・姉を見ていずれは弟・妹も学校へ行くモチベーションが下がってくるでしょう。
では、不登校を連鎖させない秘訣は何でしょうか?
それは、子どもの「平等に扱ってほしい」という気持ちに応えることです。
とかく不登校の子どもの方に親は注意が向くものです。
仮に、思いの中ではどちらの子にも平等にしていても、
不登校の子どものために学校に行ったり、親同士で話し合ったり、本やネットなどで調べていると、
物理的には学校に通っている子どもに割く時間が少なくなります。
それを子どもたちは感じるわけですね。
つまり、不登校が直接兄弟姉妹に影響するというよりは、
兄弟の不登校によって親の関心が減ってしまうこと、
ここが一番のポイントになるということです。
愛情を独占されている、と感じて、中には物をこわしたりいたずらをして、
悪い方法で親の注意を引こうとする子もいます。
この仕組みを考えると、自ずとヒントが明らかになりますね。
不登校ではないほうの子も、ギュッと抱きしめたり
一緒に遊んだり、話を聞いてあげたりします。
そして、その子たちの前で不登校の子のことを否定せずに、
その生き方を認めることによって「人はそれぞれなのだ」ということを肌で教えていきます。
そうすると、下の子たちも自分なりの生き方をするように教えられます。
なぜ不登校が兄弟に影響するか?という理由を考えますと、対策も見えてきますね。