子どもが不登校になった時、親御さんが
「うちの子はおかしくなってしまった」
「社会的・人間的に問題のある育て方をしてしまった」
という反応をされるのは、非常に残念なことだなと感じます。
お気持ちはよくわかります。とはいえ、不登校になるのは
・子どもがダメな人間だから
・親の育て方が悪かったから
というわけではないのです。
子どもが、あるいは親がダメだからと考えるのは百害あって一利なしです。
誰でも不登校になり得る
不登校になる子どもの特定の傾向というのは特にありません。
- 厳しいしつけをする家庭に育った子
- 比較的放任的で自由に育つ子
- おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に大家族で暮らす子
- 母一人、子一人の母子家庭
- 勉強の得意な子・苦手な子
- スポーツがよく出来る子
- 家でおとなしく遊びたい子
子どもにも様々な環境や個性がありますが、「こういう子が不登校になりやすい」というのはありません。
意外に思われるかもしれませんが、いじめっ子が不登校になるケースもあります。
友だちをいじめてしまう原因が家庭環境のストレスにある場合、
学校では強くて支配的で元気にしていますが
実は自分自身もキズついて、生きていくチカラを失っていたりします。
そういう子が、突如として学校に来なくなる。
その子にいじめられていた子は、粘り強く学校に来ている。
そんな事だってあります。
また、不登校というと文科系の部活を楽しむ内向的な子のイメージが先行しますが、
スポーツマンタイプの子が不登校になることもあります。
運動能力が抜群で、インターハイにも出場する子がいたのですが、
気合の入り過ぎた先生が「よし、何とかプロレベルにしよう!」と厳しいトレーニングを課してしまいました。
そしてチームのキャプテンにも選出してしまい、その子には担いきれないほどのプレッシャーがかかり、ついに不登校になったのです。
不登校になったこと自体に、理解を示す
どの夫婦にも、離婚のリスクはあり得ます。
どのサラリーマンにも、リストラの危険性があります。
それと同じように、どの子にも、不登校になる可能性があり得るわけです。
そこで慌てふためくよりも、今一度我が子を見つめ
不登校になったからといって人間的に大きな問題があるのだろうかと考えてみることができます。
以前と同じように、変わらず愛されるべき存在だということに気づくはずです。