『子どもは学校に行くのが仕事なんだから、学校に行かない間はお小遣いをあげない』
という方針の親御さんがいますが、ちょっと考え直していただきたいです。
何をするにもお金がいるわけですし、特に若い時は物を手に入れたがる傾向があります。
自分について見つめなおしたり、少し興味のでる分野が見つかった時にも、多少のお金は必要です。
したがって、年齢と家庭の経済状況に応じたお小遣いはぜひともあげたいものです。
とはいえ、過剰にお金を欲しがる、物を買いたがることも
不登校や引きこもりの子どもの傾向として存在します。
なぜなのでしょうか、まずは原因をおさえてから、
適切な対処をするために覚えておきたい3つのポイントを考えましょう。
なぜお金や物を欲しがるのか?
一番に考えられる理由としては、『親の出方を伺っている』ということです。
引きこもっている自分は、親に見捨てられているんじゃないだろうか、
お金を出してあげる価値のある存在と認められているだろうか、と心配になるわけです。
つまり、愛情の確認作業なわけですね。
とすると、要求に一切応じなかったり、冒頭のように「不登校の間はお小遣いナシ!」とすると、
自分には価値がないんだと感じてしまいます。
一方で、内容も考えずに何でもかんでも買い与えていると、
「金で面倒を見られている」と、軽く扱われているように感じます。
難しいところですが、正しい対策方法を取ることによって
見捨てられているわけでも軽く扱われているわけでもない、
というメッセージが伝わるようにしなければなりません。
適切な対処をするために覚えておきたい3つのこと
1.愛情の確認が終われば、要求も終わる
欲しいのはお金や物ではありません。
親の愛情、「受け入れられている」という安心感です。
したがって、はねつけることがNGなのはもとより、「買えば黙る」というのも違います。
2.家計の範囲内なら、出来るだけ応じてあげる
塾や予備校に通うお金は出すと思います。なぜなら、それに価値を感じているから。
それなら、「買うことに抵抗を感じる」のはなぜでしょうか、
本当に不要だからでしょうか、それとも『買う価値はない』と感じるからでしょうか?
そこを子どもは見ています。
3.家計の状況を率直に伝える
買ってあげたいのにそうできない場合、
理由をうやむやにするよりハッキリ伝えましょう。
「買えないのは、愛情ではなくお金がないから」とわかれば納得しない子どもはいません。
できれば、毎月の収支をわかりやすく表に書いてあげると、
客観的な根拠として受け入れやすくなります。
こういった適切なコミュニケーションを取って、
安心させ、愛していることを伝えていきたいものです。