不登校や引きこもりになった子どもたちのうち、
急に赤ちゃんのようなしぐさ、要求をしてくる幼児帰りをする子どもたちがいます。
中学生や高校生でも、舌足らずの幼児言葉を使ったり、お母さんに「抱っこ」を求めたり、
極端な例ではおむつをして用を足すということもあります。
大規模な震災や凶悪な犯罪に巻き込まれてPTSDから幼児退行してしまう人もいますが、
不登校から来る幼児帰りはそれとは違います。
単純に、小さいころの自分に戻って甘えたいのです。
幼児帰りをする子どもの気持ちと対策
中学校や高校で感じるストレスに耐えられなくなると
今の実年齢に合った行動をとるのが難しくなります。
そこで、幼児の頃に戻ってみて、お母さんの温かい腕の中、あるいは体内に戻ったかのような
体験をして、安心をしたいのです。
そう言う気持ちから、幼児帰りがおきます。
幼児帰りの対策は何でしょうか??
甘えたい、癒されたいという気持ちから幼児帰りするわけですから、
それが満たされればまた元に戻ります。
ですから、ヒゲの生えてきた息子が急に幼稚園児のように接して来ても、
驚いたり、拒否したりする必要はありません。
別におかしくなってしまったわけではないので、
安心するまで要求に応じてあげれば、やがて自然に元通りになります。
幼児帰りを許しているのは「甘やかし」か?
中には、親が子どもを甘やかしている、
だから子どもがダメになるんだという意見をいう人もいます。
先生や親せき、また専門家でさえそう言ってくることもあります。
しかし、いずれにしても外野の意見ですし、
彼らは無責任に自分の考えを話しているにすぎません。
他人は短い付き合いですが、親子は一生のつながりです。子どもだってそのように感じています。
であれば、外野の意見を気にすることはありません。
それに「甘え」が良くないという一般的な風潮がありますが、
果たして本当に誰にも甘えていない人はいるのでしょうか??
威張る教師は従順な生徒に甘え、支えられています。
ワンマンな上司は勤勉な部下の働きに甘えています。
亭主関白な夫は、尽くす妻に甘えています。
そうやって、自分というものを確立して、何とか生きているわけです。
だったら、まだ10代の子どもが親に甘えるのは
何もおかしいことではない、とハッキリ言えるわけですよね。
安心できる、甘えられる環境というのは
特に不登校の子どもにとって重要な場所です。