昼夜逆転と不登校―その本当のキモチを捉える【直し方・影響と改善】

子どもの気持ちを理解する

不登校に必ずと言っていいほどセットになるのが昼夜逆転です。

親としては、学校に行かないということでさえ心配なのに、
昼と夜が逆転し、夜に活動して朝から寝るようになった子どもを
見ていられない、という心境ではないでしょうか?

これからの人生に大きな影響が出てしまう、と考えて
何とか直し方を探ったり改善しようと思うものです。

でも、ムリに改善しようとしないほうが良いのです。
まずは、なぜ不登校の子どもが昼夜逆転になるのか、その心境を考えてみましょう。

そして恐れるほどの影響はないこと、直し方は至ってシンプルだということも
触れておきたいと思います。

なぜ不登校の子は昼と夜が逆転するのか?

不登校の子にとって、「朝」とはどういう時間でしょうか??

急いで準備しなければいけない、
あぁ、今日も学校に行かなきゃいけない、
教室に入るときのあの何とも言えない重たい気持ち、

そういうものが全て、「朝」に詰まっています。

ひとたび不登校になると、友だちはみんな今頃制服を着て、朝ごはんを食べて、
「行ってきます!」と家を飛び出して・・・と想像して、いたたまれない気持ちになります。
非常に不快な時間帯が「朝」なのです。

そして何よりも辛いのが、

『学校に行かなきゃ行けないことは分かっている』
『このまま行かなかったら自分はどうなるだろう』
『でもやっぱり・・・ムリ』

という葛藤がひたすら渦巻くことです。
そうなると、もう起きてはいられなくなります。
もう、他を完全にシャットアウトです。

ところが、「昼」はどうでしょうか?少しずつ、葛藤も落ち着いてきます。
カラダも温まって、少し動きだしたくなります。
そして、「今日は学校に行かない」ことが決定していますから
気持ちも軽くなってくるのです。

だんだんと動き出して、テーブルのご飯を食べたり
テレビを見たり、ゲームをしたりし出します。
「夜」はさらに子どもにとってどうでしょうか??

学校はとっくに終わっている時間ですから、
「行くかどうか」の葛藤は必要ありません。

誰からも学校に行けとか、一緒に行こうと誘われることもありません。

非常に気持ちの楽な時間帯です。だから、起きていられるのです。
朝は不快。夜は快適。

そう感じる不登校の子にとって、
昼夜逆転になるのは納得がいくことではないでしょうか。

昼夜逆転による影響は?改善・直し方について

実は、昼夜逆転は何も心配いりません。
布団をかぶって、ずっと寝ているうちに、徐々に心と体にエネルギーが貯まっていきます。

つまり、充電期間なわけです。

だんだんと、動き出そうとする気持ちが出てくると
起床時間にも微妙な変化が生じるようになります。

少しずつ、起きる時間が早くなってきて、
同時に様々なことをしたくなってきます。

そして、午前・午後にやりたいことができてくると、自然に昼型の生活に戻ります。
ですから、昼夜逆転が後々の人生に大きく影響すると
心配しすぎる必要はありません。

そのままにしてあげること、それが最善の改善策であり、直し方です。
『傷つき、疲れ果てて不登校になったわが子には
 これが自然な姿なのだ』と理解を示すことが一番です。

 

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